CG部分に違和感を覚えた『機動戦士ガンダム THE ORIGIN Ⅰ 青い瞳のキャスバル』冒頭７分

やっぱりシャアじゃなきゃダメなんだ。フル・フロンタルでは役不足。

CGだとやっぱり違和感あるよなー。ティアンム艦隊が出てきた時はちょっとあかんかった。

でもシャア専用ザクが音楽に重なって登場してきた時はしびれた。黒い三連星の登場も良かったけど、やはりシャアの独壇場だったのがルウム戦役という感じで描かれているのが良い。中尉から少佐へと二階級特進を成し遂げたのも納得できる映像に仕上がっている。やっぱりシャアじゃなきゃダメなんだよ。フル・フロンタルみたいなごまかしで作られたシャアもどきじゃ。

「陽動は一人で十分だ。」

こんな台詞言わせちゃうの？かっこ良すぎだろ。もうシャアとアムロの物語を何度も何度もリメイクして見せてくれたらそれでいいよ。新しいの要らない。ルウム戦役みたいに映像化されていない歴史（ひっどいフルCGのやつはカウントしない。あんなん黒歴史だろ。）をどんどん映像化していけばいくらでも作品できるだろ。サイドストーリーとかパラレルワールドとかを駆使して、いろいろなエピソードをファーストガンダムをベースに作って欲しい。

CG使うなら違和感なくして

残念な出来の艦隊戦。すべてCGのせいだ。見ててこう違和感がある、っていうのは製作陣もわかっているはずなのに、CGをゴリ押ししてしまうのは正直理解に苦しむ。CGクリエイターというのは何でもできるのを良いことに色々余計なことをしたがる、というのはCGが登場した頃からさっぱり変わっていないんだな、と。まあ監督が、この密集した艦隊群はリアリティがない、と言って却下すれば良かったのに、それもできなかったとなると、演出にはあまり期待できないかもしれない。CGを使うなら違和感をなくして欲しいし、むしろCGと気づかないレベルの作画に仕上げて欲しいものだ。

いやでもほんとさ、これCGじゃなかったらブルーレイ即買いしてたよなー。

物語について

すごく残念感があって、これで上手く最後まで転がせるんだろうか、転がっていくんだろうか、と不安しか覚えなかった。ジオン・ズム・ダイクンがあっという間に死んでて、もう少し演説部分をちゃんと描けよ、端折り過ぎだよ、これじゃあ先の展開が思いやられるよ、とすら思ったり。まあキャスバルの物語なので両親についてはあまり時間をさけないのかもしれないけど、基礎の部分でもあり、人格形成には重要な部分なのでもう少ししっかり描いて欲しかった。

冒頭７分バージョンだと最後はアルテイシアが発狂して終わるんだけど、ちょっと顔が怖かった。あの場面では、「ねえお父さん、どうして寝てるの？」という無邪気なアルテイシアじゃないとダメだった気がする。

最後に

３５周年記念としてファーストガンダムが久々にリメイクされるので楽しみにしているし期待もしてるから観ることは観るけど、お金を払って劇場で、という感じではない。攻殻ARISEのような感じだろうなあ。こういう時、宮﨑駿みたいに作画にこだわり続ける職人がいないことを残念に思うね。もうひとりの御大、安彦良和にしてもアニメの現場から離れていたということもあり、若いもんに任せてみよう、という意識で総監督やってるとしか思えない。

ということで、ファンは「CGパートは糞」と声高に叫び続け、今後「修正」されることを期待するしかない。