前半はだらだらと、こいつら何やってんだと我慢して見てましたけど、終盤における村人たちの逆襲は圧巻でした。
ただ「起き上がり」と呼ばれる吸血ゾンビが、日中は行動できないという大きな弱点があるにも関わらず、村を思いのままに支配していく様は設定として無理がありましたね。それに「起き上がり」が人間の時と全く同じ容姿をしていたのは違和感がありました。特に、都会に行きたい恵ちゃんは全くの人間だったので・・・。
「起き上がり」とはいったん死んでいるので血が通ってはいても肉体は冷たいままである以上、血色が良くなるわけはないのだから、「起き上がり」と人間の区別がつかないなんてことはおかしいんですよ。まあ土気色している「起き上がり」もいたので統一感のなさは不誠実な作りと言っても良いでしょう。
また人狼という超人が「起き上がり」の護衛としていたわけですが、あいつだけで簡単に村を滅ぼせるくらいチートな能力でしたね。
スナコのように数十~数百年生きているような屍鬼が、人間とうまくやっていく能力を身につけていないとか、『SUPERNATURAL』を観ていると気になります。『SUPERNATURAL』では時代に合わせた人狼や吸血鬼が出てくるので、『屍鬼』の設定は現代にそぐわないのです。村を一つ滅ぼし人間を支配しようとすれば、いつかは屍鬼の存在に気がつく人間が出てきて対抗されるのは確実なので、もう少し慎重に事を運べばいいものを、とあまりの稚拙さに呆れました。現代は献血というシステムがあるし、病院へ行って血液を盗んでくるなりすれば、いちいち人間を殺す必要はないわけです。街へ繰り出して公的機関を装い献血車でも設置すれば献血してくれる人から血をもらうこともできるので血を得るためだけに人間を屍鬼に変えるというのは合理的ではない。屍鬼が増えればさらに人間が必要になってくるのでどう考えても破綻する未来しかないわけです。
最後に。
このアニメの最大の魅力は、悠木碧演じるすなこでしょう。もう完璧すぎて、悠木碧さんほんと天才過ぎ、としか思いませんでした。※最近では、僕街の雛月役で有名です。