第4話まで:9点★★★★★★★★★
第5話:3点★★★
第6話:2点★★
僕だけがいない街(1) 僕だけがいない街(2) 僕だけがいない街(3)
ずいぶんと駆け足だったなー。でもリバイバル来たから、ミッション雛月救出作戦ふたたび、ということなのでまた雛月に会える!
喫茶店にいたと思ったら事務所へワープ。愛梨が廊下で刑事たちの話に聞き耳を立てていたと思ったらベッドにワープ。シーンが次々飛んでストーリーが目まぐるしく展開していくので情報量の少なさが気になった。
愛梨をつけていた車が前回西園という議員の車に似通っていたので犯人はもう確定なんだろう。あとは過去の登場人物の誰なのか?ということになるんだけれど、もう残っているのは担任の先生しかいない。担任であれば子供の家庭環境の把握も容易いし、子供に疑いを抱かせることなく簡単に連れ出すことができる。もっと言えば生徒は誰一人、先生を殺人犯だなんて思うはずがない。そして肝心なのはあの担任は雛月が虐待されていたことを知っていた、ということだ。児童相談所に通報してある、という悟への証言も実は嘘かもしれないし。あと男の子を女の子と間違えた、ということにしてミスリードさせたのも担任なら可能。
はっきり言って、過去に登場する大人があの担任以外残っていない、というのは明らかに作者のミスだ。
それと悟の証言が無視され他の同級生の証言が採用された、という調査における同級生はもうケンヤ以外に考えられない。となると、担任とケンヤが放課後、職員室で怪しく密会していたことにも説明がつく。
ご都合主義
悟の母親がかつての同僚に電話して、真犯人が誰だかわかったと言いながらそれを告げずに電話を切ったのは理解できなかった。だってその同僚がいまだに過去の事件について調べているのを知っていた以上、いち早く犯人の名前を告げているはず。この時点で犯人を明らかにしておいてあとはトリック解説にするべきだったね。
ところであの記者さんは過去の事件について調査しているのにどーして千葉に住んで仕事してるわけ?調べ続けてる事件が起きた土地を離れるわけねーだろ。
おじさんおばさんが妙に犯人を断定して愛梨をかばってたの、ずいぶんと下手な演出だった。
唐突に愛梨の母親が登場し、過去にチョコレートを一枚盗んだ疑惑で離婚しちゃったことを後悔してるから悟のことを信じている愛梨を信じるとか薄っぺらくてもうどうしようもない。いくら愛梨が悟を信じているとは言え、母親であれば殺人犯がまだ逃亡しているのだから単独行動なんてさせるわけがない。もし万が一ということがあったらどーすんだ、と。チョコレート一枚盗んだ疑惑で離婚するような母親だから頭がおかしい、という設定なら理解できなくもないけどさすがにそれはないだろ。
逮捕され連行されていくすぐそばに犯人がいたのになぜ悟は行動しなかったのだろうか?リバイバルが起きるのを予知してたから動く必要がなかった?普通だったらあの真犯人の元へ駆け寄って、何としてでも顔を確認しようとするだろ。それとももう犯人わかっちゃった?あ、先生だって。
総括
コナン、金田一だったら前後編一時間で終わる話を無駄に引っ張り続けてるだけなのでもうどうでもよくなってしまった。
この作品がなぜ失敗しているかと言うと、犯人探しが主たる目的ではないはずなのに犯人探しを延々と引っ張り続けている点にある。リバイバルという能力によって悪い出来事を起こらないようにする、のが基本線であり、犯人探しはどうでも良いとは言わないまでも、それほど重要ではない。だから悟がどうやって過去を変え未来を変えるかに重点を置いて描いていくのが筋だ。※ちなみに1~4話までは完璧とは言えないまでもそれがきちんとできていたので第4話はベスト回にした。
この作品を見続けるくらいなら『バック・トゥ・ザ・フューチャー』を観た方がいい。BKTFの結末は誰もが知っている。でも、その結末に向け、マーティやドクが一度失敗したら終わりという絶望的な状況下で奮闘するから観ている方はハラハラ・ドキドキさせられるのだ。そう、ぼく街が参考にすべきはBKTFであり、コナンや金田一ではない。その前提からして失敗してるので、この作品はもはや駄作認定せざるを得ない。
次回の雛月再登場を確認したら脱落かな。
いじょ。