観た。
517億の男、炎柱・煉獄杏寿郎にフォーカスした作品であり、その死までが描かれる。
オマージュ、インスパイアと言えば聞こえは良いが、前半は『インセプション』のパクり。
『インセプション』では、調合師ユセフに案内された阿片窟のような場所に眠る多数の人々の前でその場を監視する老人が「夢が彼らの現実になっているんだ。」と言う。炭治郎の夢を現実を入れ替えようとする鬼はきっと『インセプション』を観て、あの作戦を思いついたのだろう。
そもそも『インセプション』が今敏監督の『パプリカ』 (PAPRIKA) をパクってるけど・・・。
パクるならネタ元を超えるのが最低限のルールなので、前半は『インセプション』がちらついてまったく面白くありませんでした。
また、列車をまるごと支配し、まるで自分の体内に閉じ込めたような状況にしたのだから200人以上の乗客全員取り込むことくらいわけないはずなのに、なぜか巨大みみずを繰り出して煉獄さんと禰豆子に撃破されるとか、攻撃がずさんだった。糸で球体を作りその中に人間を閉じ込めて殺す蜘蛛鬼の方がよっぽど優秀。おそらく、列車鬼は全員を胃の中に閉じ込めたはずなので、先ずは胃液で全員の服を溶かしてしまうなどの工夫が欲しかった。
さてメインの煉獄さんVS武芸者鬼は、映像にも迫力がありとても良かった。最後、肉を切らせて骨を断つ、という戦法で、武芸者鬼を動けないようにしたまま首を斬るなり、日光で消滅させるなりすると思ったら逃げられるとか、煉獄さん、柱のくせに何してんだよ、せめて相討ちだろ、と思った。
しかし上弦の鬼が圧倒的すぎて、炭治郎他2名は、いまのままだと簡単に殺されちゃうよね。それなのに、煉獄さんと死地に向かわせておいて、衛生兵も同行してないし、後続隊も送っていないとか、お館さま無能過ぎない?
巨大ミミズとの戦いは酷かったけど、最終的に、煉獄さん死なないで、と思わせてくれたので、★★★★★です。
※各駅停車だなんだと揶揄された(してる)けど、煉獄さんの上弦・参との戦いにCM挟まなかったフジテレビは偉かった。