すうさいどみっしょん

A suicide mission is a task which is so dangerous for the people involved that they are not expected to survive.

卑小なスケールで描かれる鉄血のオルフェンズはやはりガンダムである必然性がない


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いや面白いですよ、鉄血のオルフェンズ。

 

でもスケールがあまりにも卑小過ぎるので、火星とか宇宙を舞台にするような作品ではない。つまり、ガンダムである必然性がない、と言える。

 

ファーストの何がすごかったかと言うと、そのスケールの壮大さだ。御大を筆頭としたクリエイターたちが、宇宙と地球をしっかり支配し、世界を描いていた。

 

『機動戦士ガンダム0080 ポケットの中の戦争』という作品があるけど、オルフェンズは茶碗の中の喧嘩、くらいスケールが小さい。これだったらわざわざ火星を舞台にしなくてもいいし、むしろ日本の中の出来事にした方がリアリティが増す。日本が大きな世界としてあって、ギャラルホルンが、徳川幕府のように、全国を統治してるんだけど、各藩(国)がそれに不満をいだき始めて独立運動が沖縄の方で起き、それに鉄華団が巻き込まれていく。そして沖縄独立の象徴であるクーデリアを天子様のおわす京へ護送するんだけど、道中盗賊や海賊、ギャラルホルンの部隊の攻撃に遭ったり、艱難辛苦を乗り越え成長していくお話。

 

ね、いまのストーリーを重ねても成立するでしょ?つまり、それくらい世界が小さいんです。

 

例えばファーストにおいて、ホワイトベースを執拗に追い続けるシャア、という存在は大きかった。ところがオルフェンズはどうだ。せっかくマクギリスのような敵キャラクターがいるのに、さっと身を引かせてしまった。火星の視察で訪れたとは言え、一個小隊くらいはすぐに派遣できるだろう。できなければギャランホルンは宇宙を統治できていないことを証明することになるから設定が破綻する。だからこそ、マクギリスはすぐさま援軍を送らせ、自ら鉄華団を追い詰める役割を果たすべきだった。子供の集団であることがわかったなら尚更だ。いくらバルバトスがあるとは言え、数を頼った攻撃をしのげるはずがない。クーデリアを奪還できる機会をむざむざと見捨てるのは、有能な指揮官のやることじゃない。そう、つまりマクギリスは間抜けだ、という結論になってしまう。

 

この制作スタッフだと、あの花、のような狭い世界の話しか作れないのでは?、と不安を覚える。

 

いじょ。

 

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