すうさいどみっしょん

A suicide mission is a task which is so dangerous for the people involved that they are not expected to survive.

『紅殻のパンドラ -GHOST URN-』 第6話「魂魄 -セントラル・ナーバス・ユニット-」 感想


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【電子版】紅殻のパンドラ(1)(角川コミックス・エース)

紅殻のパンドラ 2 紅殻のパンドラ 3 紅殻のパンドラ 4 

紅殻のパンドラ 5 紅殻のパンドラ 6 紅殻のパンドラ 7

 

福音とクラリンはお休み回。

義体のメンテやって、パンドーラデバイスクーテュリエ!(洋裁)発動して洋服をちょちょいと修復しただけでした。

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タクミちゃんも今回はセナンクル島における影の権力者であることの紹介程度。

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ということで、ブエル回。

 

「ちっちゃくないよ!」

 

あれ、種島センパイ?

 

幼女エイミーがロッカーに閉じ込められたブエルを助けたことにより、二人の子ネコ探索活動が始まる。しかし、五本目の足能力を使い子ネコを見つけるも捕獲は失敗に終わる。病院内はペット禁止なので好きな先生に見つかったら怒られちゃう、と泣いてしまう幼女エイミーを慰めるブエル。

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ちっちゃいもの同士のちっちゃな冒険が、ほのぼの?としたストーリー仕立てで展開されていく。しかしその裏では、ブエルの本体にハッキングを試みるクルツ大佐とか、公園から強制退去させられる被災者たちとか、シリアスなストーリーが走っていた。

 

クルツ大佐がブエル本体へのハッキングに成功したとしても「魂魄 -セントラル・ナーバス・ユニット-」であるポンデライオン「ブエル」がなければ支配下に置きコントロールすることはできないのではないか。となるとやはり福音とクラリンが持つポンデライオン「ブエル」の奪還をクルツ大佐は試みるに違いない。善と悪の衝突はもはや避けられない。

 

そしてどこからともなく登場するクルツ大佐。

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すれ違っただけの福音とエイミーを光学迷彩を着用したクルツ大佐の護衛がなぜか殺そうとするもクラリンが間一髪で防ぐ、という緊張感のあるシーンはさすがに気合が入ってた。まあ前半は白抜きデフォルメクラリオンを多用していたので当然と言えば当然だけど。

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ゆるゆり攻殻機動隊日常パートからシリアス路線への舵が回を重ねるごとに切られていく。世界平和が欲しいという福音に「手始めに、この島の平和を買ってみないか?」ともちかけたウザルの言葉が大きく動き出す予感。

 

まとめ

今回のポイントは、保護者庇護者、という点にある。

 

福音を保護するクラリン。

福音を庇護するタクミちゃん。

ブエルを保護するエイミー。

エイミーを保護するブエル。

福音とクラリンを守護するアンナさん。

そして、エイミーを保護する福音。

 

保護する庇護するものと保護される庇護されるものとの関係性を描き、最終的に福音が保護するものへと成長していく。

 

ドレスが破れて泣いてしまうエイミーのため、みんなと離れ離れになってしまい泣いてしまうエイミーのため、福音は行動する。1話ごとに福音の成長をしっかり入れてくる脚本・構成・演出の腕が光る。

 

もちろん最後にはクラリンが福音とエイミーを悪意、敵意から保護し、完璧なエンディングを迎える。素晴らしい。

 

『紅殻のパンドラ』は古き良き日本アニメを見せられているような気がして、とても心地よい。金をかけなくても良い作品、面白い作品は作れるということを、『このすば』とともに証明した2016年冬アニメの快作が、『紅殻のパンドラ』と言える。

 

いじょ。