すうさいどみっしょん

A suicide mission is a task which is so dangerous for the people involved that they are not expected to survive.

『僕だけがいない街』 第9話 「終幕」 感想


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雛月はほんとうに助かったの?

 

僕だけがいない街(1) 僕だけがいない街(2) 僕だけがいない街(3)

僕だけがいない街(4) 僕だけがいない街(5) 僕だけがいない街(6)

僕だけがいない街(7) (角川コミックス・エース)

 

 

今週の土屋太鳳

雛月の母親に対して、悟が「うるせえ」と叫ぶんだけど、土屋太鳳がだだ漏れちゃっててもーほんとダメだ。もし数年後に改めてブルーレイ化する機会があったら声優を変えて再録してもらいたい。蛇足だけど、雛月母の発狂セリフもあんまり上手くなかった。

 

初感(初見感想)

犯人が狙っていた雛月が第一の被害者とはならなかったことでその代わりに別の子供が被害にあってもおかしくない。ところが連続少女誘拐殺人犯は雛月誘拐に失敗して以降なりを潜めてしまった。悟は第二、第三の被害者がスライドして次の被害者になると考え、彼らを守ろうとする。しかしさすがに隣の学校に通う中西彩まで守るのは難しくないか?

 

自分の予想だと、雛月を救えば第二、第三の事件も起こらず悟はそのまま現代へ戻るもんだと思っていたので、あと3話も残したところで、いまの展開にはとまどいを覚えている。

 

二回目観たので下記にがっつり追記した。

先生(教師)=先生(議員)

もう確定でしょうね。

 

先生に「加代はずっとお前の家にいたのか?」と聞かれて正直にあのバスのことを話してしまう悟の29歳とは思えない迂闊さにゾッとした。

先生「来るのはお前たちみたいな誘拐犯だけってわけか。」

はい、フラグ立ちました。「誘拐犯たち」の中には自分も含まれてるってわけか。

 

悟はどーして何も気づかないんだろーなー。現代編で「先生」と呼ばれる議員が出てくる以上、この先生に対しても疑惑の目を向けないと、29歳の子供という設定が意味を持たなくなってしまう。まあ以前も書いたように、担任の先生、を疑うような小学生なんていない、ということを考えたらおかしくはないんだけど、悟は29歳だからね?

フラグ立ちまくり

次のフラグ。昭和63年という時代に結婚していない先生への悟の素朴な疑問は気になった。悟に先生はどうして結婚しないのかと尋ねさせたのは、すでに先生が結婚していてもおかしくない年齢に達していることを視聴者に教えたかったからだろう。昭和63年という時代は、いい大人が真っ昼間っから外でふらふらしてれば不審者扱いされたし、いい大人が結婚もしていないのは社会不適合者だからという認識がまかり通っていたはず。もちろん北海道という田舎の設定だからそうした偏見は余計強かっただろう。先生のようないい大人が結婚していないことに悟が疑問を抱くほど、未婚は不自然なことである、という印象を視聴者に刷り込んだのだ。そう、過去編の世界は、現代のような寛容な社会ではない。おそらく、先生、という社会的な地位の高さがなければ、確実に容疑者リストにも名前が乗っていたに違いないのが、八代だ。

 

三本目のフラグ。先生の車のダッシュボードにアメがつめ込まれてる描写は、まるで犯人はこの人ですよ、と教えているいうようなものだった。そのアメを使って子供を誘拐するんでしょ?と誰もが思ったはず。ちなみに1話ではソフトクリームを使って幼女を誘拐しようとするも悟の母親の目に触れ未遂に終わっている。小学五年生がアメに釣られるとは思わないけど、担任の先生に車で送ってやると言われてアメを勧められれば警戒心は消滅するだろう。おそらく、八代は以前隣の学校で先生をしていて中西彩とも面識があったという追加設定がくるだろう。

 

四本目のフラグ。知らない女の子へのアプローチ方法を知りたいという悟に対し、まるで誘拐犯が子供をさらう時の手口としか思えない方法を語り始める先生。しかもそれが対大人のコミュニケーション方法ではなく、むしろ子供の警戒心を解くための方法であることにゾッとした。

 

この流れで「ロジックに頼る。」と言う、当時の子供が理解しているとは思えない言葉を出してきたことがとても気になった。もしかすると先生にはリバイバルの能力があり、悟がリバイバルして自分を止めに来たことに気がついているのではないだろうか?だからこそあえて2006年では通用するような言葉を使っているのかもしれない。職員室での「代償」という言葉も、当時の子供が理解できるとは思えないし。

 

しかし、犯人は先生、という解しか残っていない中、あえて良い人であるかのように見せるとか、あざといわー。

 

まあ悟が別の小学校の女子を尾行しているところに車で現れた時点でもう先生は真っ黒なんですけどね・・・。今回、アメ、車という誘拐の道具を出したのは後々の答え合わせの時に、ああそういえばそんな描写あったなあ、と視聴者に思い出してもらうためだろう。

新しい犠牲者

以前、雛月を泥棒呼ばわりした女子「美里」が一人教室に残り出て行くラストシーンからさらなるフラグが立ってしまった。孤立する少女とその担任。先生へとつながっていく線が引かれたと見て間違いない。

最後に

おそらく、悟は先生が犯人であることに気づき、「美里」誘拐事件を未然に防ぐことができるのだろう。そして誰一人犠牲になることなく、現代へ戻る。

リバイバルとは、直後に起こる「悪いこと(事件・事故等)」の原因が取り除かれるまで、その直前の場面に何度もタイムスリップしてしまうというものだった。(Wikipedeiaより)

そうでないとこのリバイバルの説明に矛盾してしまうからだ。そう、ヒロミを救えなければ、またリバイバルが起きてしまう。しかしリバイバル中の悟がさらにリバイバルするなんてことはまずあり得ないだろう。だからもう悪いことは起こらない。それが悟の独白からも読み取れた。

 

しかし先生が雛月を、いくらおばあちゃんと一緒だからと言って、車で連れて行ったのは驚いた。あそこは児相が連れて行くものだとばかり思っていたから。でも別人を犯人に仕立てあげるような用意周到な人物である以上、あの時点で雛月を狙うことはないだろう。ただ、雛月がおばあちゃんに引き取られたことはわかっているので、機会さえあれば再度狙う可能性もあるんじゃないだろうか、と不安を覚えた。

 

とりあえず29歳になった雛月が登場しないかぎり、不安はつづく、ってことです。

 

いじょ。

 

#9 終幕

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