──ガンダムシリーズの完全オリジナルとなる新作は『∀ガンダム』以来(約15年ぶり)となりますが、新たに挑戦したことはありますか?
かなりあります。今回のモビルスーツ(以下:MS)のパイロットシートには全部、バキュームトイレがついているんです。これは20年以上前から気にはなっていたんです。今まではあまり切実じゃなかったから、劇中なんだからそれは考えないでいいだろう、みたいな所がありました。僕も体調不全を経験したりして生理的なことを切実に感じるようになったので、メインスタッフが決まった時に、一番最初に依頼したのがトイレのデザインでした。そしてもう一つ、宇宙服を着ていても用が足せるデザイン。これは安田君(メカニカルデザイン:安田朗)に考えてもらいました。僕が簡単に確定させてしまうと、デザインに反映されない不細工なものになってしまう恐れがあるので、安田君に依頼したのです。安田君がラフを描いてきて「どう考えても、ここまでです。ここまで開かないと、用は足せません」って。そこまで割らないと便座に座れないし、用が足せない。だから今回の『G-レコ』に出てくる宇宙服とパイロットスーツ、全部お尻までファスナーがあります。(オフィシャルサイトより引用)
とまあ、公式のスペシャルインタビューでも回答しているように、MSの中にトイレが設置してある、というのが今回の重要なポイントでした。最後は女の子三人に囲まれたベルリが、うんこをする、という描写で終わったくらいです。
さて、いくら自分が納得いかなかったこととは言え、ロボットアニメでこんなシーン描く必要ある?
そもそも宇宙世紀が終焉し、リギルド・センチュリー(R.C.)になって1014年も経過してるのに、排泄をコントロールできる薬がない、という事実の方が驚きです。ほんとに効くのかどうか知りませんが、ストッパとかトメダインのような緊急避難的な薬が現代にもあるわけですから、排泄を抑える薬くらい開発されていても不思議じゃないと思うんですが・・・。
By the way
ファーストガンダムでもあったMSが森に入ると森の動物たちが逃げ惑うシーン。これ、無駄に見えて実は効果あるんですよね。A/Zに足りないのがこういうシーンなんですよ。日常の風景の中における戦い、というのを描くのが御大は上手いです。
In the end
子供に見て欲しい、ってほんとに思ってます?少なくとも初めて富野作品に触れる子供には、あまりにも説明不足なことが多くてついていけないと思いますし、早々と脱落しちゃうでしょう。次回は派手な戦闘シーンがあるそうなので一応見ますけど、毎週追っかけなくてもいいかな、という気持ちになってしまいました。わかりやすさを犠牲にしてテンポを良くしているのかもしれないけど、これだけテンポが速いと一気見したくなるんですよね。じれったいというか何というか・・・。一週間に一回、しかも30分だけ、というのは時代にそぐわない気がします。まあ4年もかけて7話しかないガンダムU.C.みたいなキチガイじみた作品もあるので、一週間に一回見られるだけでも幸せなのかもしれないけどさ。
いじょ。
追記:ああ、確かにファーストガンダムからずっと御大の描く世界の中で官軍は基本的に捕虜、スパイには甘いんだよな。レコアさんなんて辱め受けておかしくなっちゃったのに・・・。ただ今回の場合、わざと逃した、という見方が正しいので、捕虜の取り扱いがヌルい、とまでは思わなかったなあ。