すうさいどみっしょん

A suicide mission is a task which is so dangerous for the people involved that they are not expected to survive.

『SHIROBAKO』 えくそだすっ!編 観了


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面白かった。なんか昔のドラマを見ているような気がして逆に新鮮だった。

 

最近は新入社員が成長していくドラマって少なくなっているような気がするので、『SHIROBAKO』アニメをそのままなぞって実写ドラマ化したら面白いと思う。なぞって、というのは演出も構成も脚本も一切変えずにフルリメイクするって意味。それくらい出来が良いし、いまこのアニメに匹敵するドラマがあるかというと疑問なので。

 

第3話「総集編はもういやだ」:声優の演技に画が負けているという理由で作画やり直し、からのドタバタが一つの山場であり、その後は順調にストーリーが流れていったように思う。

 

で、

第12話「えくそだす・クリスマス」:庵野、おっと菅野へ作画依頼へ行くという無礼な宮森だったけど、そこは庵野、おっと菅野から思いがけない助言を受けて、最終話を完成させるまでのドラマ的な展開は面白かった。

 

ただ、冷静に見ればご都合主義でもある。だって杉江さんがどんだけすごい人なのかは、いくら新入社員でも情報として知っておくべきだし、好きなアニメチャッキーを作った人だ、ってことくらいは宮森も頭に入れとかないとダメだよね。さらに友人エマの隣で作業している人なわけだし、ちゃんと興味を持って接していないのは不自然だった。それに、ネット時代なんだから直接聞けないとしても名前をググッて調べるくらいさ、ちゃんとしておこうよ、というね。

 

まあこの「えくそだすっ」編最終回は、技術の継承問題を描いていて、だからあえて杉江さんの能力は最終回まで秘めたままにしておいたんだろう。フィクションを盛り上げるためには窓際の杉江さんが必要だったわけだし、それが効果的なドラマ演出へとつながったと言える。

 

ところで 「えくそだすっ」で馬がちゃんと走ってるシーン、劇中劇なんだけど実際にあの画を書いてる人がいるってことで、素直にすげえ、と思った。

 

まとめ

小中の頃に『SHIROBAKO』を観ていたら、アニメーターになりたい、なんて思ったかもしれない。でもアニメ業界のブラック職場としての現実が暴露されてしまったいま、『SHIROBAKO』の、すごく大変だけど頑張ったら報われるんだよ、という理想を素直に飲み込むことはできなかった。だから『SHIROBAKO』でアニメーターに憧れて入社した新人が続かなかったなんて情報にも、まあそうだろうな、としか・・・。それでもこういう戦場で生き残っている人たちがいる、というのを知るためにも、観て良かったと思う。

 

キャラクターについて:

 

個人的にひやひやさせられたのは絵麻。もしこれが社会に問題を提起するような作品であれば、自殺しちゃうキャラに見えたから。最後まで死なず辞めずにがんばってくれてほんと良かった。宮森はああこの子はなんとかなるな、と最初から思わせてくれたので、そこは監督のキャラ作りが完璧だったからと言える。他の三人はまだこれからのキャラなので、今後の展開が楽しみである。

 

さ、次は「第三飛行少女隊」編ですね。