始まりの終わり
『Re:ゼロから始める異世界生活』ほどスタッフに愛されているアニメはない、と思うほど良いアニメ化であった。比較するのもアレだが、その前に放映されていた挿入歌ゴリ押しアニメ『灰と幻想のグリムガル』の愛されていなさが、『Re:ゼロ』の評価をさらに高めたのは確かだろう。もし『灰と幻想のグリムガル』が『Re:ゼロ』と同じくらい、いやその半分でもいいから愛されていたらと思うと・・・。
最終回
最終回について言えば、まあうまくまとめたな、と。ただ平凡なラブストーリーで終わらせてしまったのは『Re:ゼロ』らしくないというか、ハリウッドドラマであれば、次シーズンへのサプライズが用意されているので、その点ではちょっとがっかりした。
ラスト、目を覚ましたスバルは現実世界の自分の部屋へと引き戻されていた、くらいインパクトのある終わり方にし、視聴者を混乱させるべきだった。
まあ、いろいろ投げっぱなしの伏線も多いため、原作ストックがたまれば二期の製作ということになるでしょうから、それに期待します。
総評
毎回毎回次は一体どうなるんだ?とハラハラドキドキワクワクさせられ、そのグリップ力の高さはまるでハリウッドドラマのようでした。しかし、もう一度観たいかというと、疑問符がつきます。そう、まさしくその点もハリウッドドラマと同じです。
つまり『Re:ゼロ』は一過性のアニメとしては面白かったけど、長く愛されるようなアニメではないし、後には何も残らない、そんな作品でした。
ぼくが好きなのは、何度でも観られる映画、ドラマ、アニメです。その点で『Re:ゼロから始める異世界生活』は一気観したいと思えないどころか、もう一度観たい回すらありません。そう、『Re:ゼロ』には「神回」と呼べる回がないのです。
一過性のアニメで終わってしまった原因はいろいろありますが、視聴者が思いを込められるキャラの不存在を第一に挙げます。スバルはあの通りだし、レムはスバルきゅんだし、エミリアは影が薄く、かと思ったら最後にはスバルきゅんだったし、誰も視聴者の方を向いていないんですね。彼ら三人を俯瞰で見られる唯一の存在ラムはいつしか出番が減らされ、後半はまるで存在していないかのようでしたし・・・。
ただ『Re:ゼロ』っていいアニメだったよね、と振り返って言うことはできますし、オススメできる作品であることは間違いないので、未見の方はどうぞAmazonプライムで一気観してください。
コンビニからの帰り道、突如として異世界へと召喚されてしまった少年、菜月昴。目の前に広がるファンタジーな異世界に目を輝かせるスバルだったが、自分を 召喚したであろう美少女の姿はどこにも見当たらない。やがて右も左もわからない状況にスバルは頭をかかえてしまう。さらに強制イベントと言わんばかりにチ ンピラに絡まれ、異世界に招かれた人間が超常の力を発揮するといったお約束の展開もなく、容赦なく叩きのめされるスバル。そんなスバルの前に一人の少女が 現れる。(c)長月達平・株式会社KADOKAWA刊/Re:ゼロから始める異世界生活製作委員会
いじょ。